木造住宅の耐震診断・補強設計


既存住宅の耐震診断は、2004(平成16)年に国土交通省が認定した「木造住宅の耐震診断と補強方法」(発行:一般財団法人日本建築防災協会 )が、最もスタンダードな診断法として知られています。

この診断法では、主に壁の強さ、壁の配置、劣化度、柱と壁の接合部分を評価します。壁がバランスよく配置されているか?骨組み部分にヒビや腐食といった経年劣化が生じていないか?など、建物の状態を確認する「現地調査」が必須になります。

 

この「木造住宅の耐震診断と補強方法」には、一般診断法と精密診断法という二つの診断法があり、現地調査の取り組み方にも違いがあります。

 

 

■一般診断法の現地調査

建物の屋内外、床下、天井裏において、”非破壊での目視”による調査を行います。新築時の図面に照らして、壁や窓の位置が変わっていないかをチェックします。図面が残っていなければ、寸法などを測って新たに簡易的な図面を作成します。図面が残っていても、もともと建物の仕様や診断に有効な情報(筋交いの位置、基礎の鉄筋の有無など)が記載されていなかったり、途中で設計変更が加えられていたりしていたり、現況と異なっていることが多いので、床下や天井裏へ侵入して目視で確認します。(壁や床、天井などを取り外して内部構造を確認する破壊検査は行いません)

 

 

■精密診断法の現地調査

その名の通り、精密に診る方法なので、原則、部分的に解体しなければ、評価・判断が難しい調査内容となっています。解体箇所から建物躯体を直接観察できるので、一般診断法に比べて詳細な診断が可能になります。解体箇所の現状復旧、収集データの整理・分析には、相応の「時間」と「費用」が掛かります。

 

 

個人住宅の耐震診断としては、大きな費用を掛けずに短期間で耐震性能を知ることができる一般診断法が適していると思います。

正しい分析のカギは兎にも角にも現地調査


住環境工房らしんばんが行う耐震診断は、2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」の一般診断法に準拠しています。

耐震診断士が現地に赴き、建物周辺の観察し、住まう人から聞き取りを行うとともに、床下や小屋裏空間に入って老朽度を目視検査します。また内装や設備機器の老朽度、外壁材や屋根材など外装の劣化の進み具合などを意匠面(見栄え)と機能面(防水性)から確認します。

 

「精密(診断法)でないということは不正確なのでは?」と精度に不安を感じる方がいらっしゃるかもしれません。一般診断法は、目視観察で確定できない部分は安全側(評価が低くなるよう厳しめの判定)で考察できるように工夫されています。破壊検査を伴う精密診断法に対し、正確さでは及ばないとしても、確かな根拠に基づいた評価が示されるので、ご安心ください。

 

 

■現地調査の精度がカギ

築年数から当時の技術を推量しながら図面と現地をサラリと見比べて、床下や天井裏はチラリと覗き込む程度…そんな現地調査でも、一通りの手順を進めれば”カタチだけの耐震評価”を導き出すことは可能です。「築○○年、古いから耐震性は足りないね」と説明できても、「どこが・どうなっているから・どうすればいいのか」が示すことは難しいでしょう。これでは、何のために耐震診断したのか…と悩みが膨らんでしまいますよね?

私たち住環境工房らしんばんは、「これからの我が家をどうしたらいいのか」というお気持ちに真摯に向き合いたいと考えています。ご検討材料にふさわしい報告書を提供するため、建物の現況を詳細に観察・記録することに重きおいて現地調査に取り組んでいます。

耐震診断士

白水 秀一

一級建築士 

 

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 理事


それはまさしく人間ドッグ!?


精密な健康診断で内視鏡を用いるように、住まいの健康診断でもしっかりと内部を見ることが大切です。

内部を見る、といっても破壊検査のような大掛かりなことは必要ありません。診断士が床下や小屋裏に侵入することで、内視鏡の役割を果たすことができるからです。特に地盤の湿気の影響を受けやすい床下は、基礎の合間を縫うように這いながら、しっかりと状況を見てきます。

 

空気の澱み、配管のサビ、束石や床束のズレ、間近で知り得た情報が「住まいの健康」を物語るのです。

 

 

小屋裏の調査も含めて所要時間は2~3時間。たっぷりと診断した後、診断士のユニホームはご覧のとおり、泥まみれになることも!

 

IT技術を活用したハイテク診断機器はありますが、自らが目視することで在りのままの現況がわかり、確実な分析へつながると自負しています。

 

<おねがい>

診断終了後、手洗い場をお借りすることがありますので、ご協力をお願い申し上げます。

のべ千棟を超える実績が裏打ちする鋭敏な観察眼


現地調査でも特に注視すべきは、老朽化です。新築当初は耐震基準を満たしていても、経年劣化が進んでいては、本来の耐久性が得られないからです。日頃、目が行き届きにくい部分をしっかり観察します。

床下木部の腐食

基礎コンクリートの割れ

シロアリの喰害


天井裏木部の腐食(雨漏れ)

屋根防水材の風化

外装塗膜の劣化


費用対効果を考えた補強案の提示


住環境工房らしんばんは「耐震診断と耐震補強計画は連動してこそ意味がある」と考えております。

耐震性の評価や補強計画は専用のコンピュータプログラムを使い、現地調査を担当した耐震診断士が、目視した結果をふまえて情報を入力・分析します。ヒビがあった、腐朽していた、顕著な傾きがあったなど、建物現況を思い起こす様は、まるで遺跡の復元の心持ちです。

この分析をもとに、耐震補強案を計画します。傷んでいたところは補修方法を検討し、費用を算定します。

 

また、耐震補強は「住みながら部分的に行う」のが一般的。日常生活への影響が少なく、工事個所の回復費用負担がなるべく軽くなるように提案します。

 

 

耐震診断の引き受け要件と診断費用


住環境工房らしんばんが耐震診断を引き受けできる建物の要件と診断費用は下記のとおりです。

 

■建物要件

下記①~④の要件のすべてを満たす建物であること(詳細な要件につきましては、お申込み時に問診いたします。)

 

①木造在来工法(軸組み工法)で建てられた専用住宅で、平屋もしくは2階建であること

②新築年数(建築確認がおりた日)が、1950年(昭和25年)より2000年(平成12年)5月31日までであること 

③中2階がないこと、1階部分の過半に床面がある(土間ではない)こと

④自己所有であること 

  

注)専用住宅とは 

専ら居住を目的に建築され、店舗、事務所、作業場等の業務の用に供する部分がない住宅

 

 

■耐震診断費用 

現地調査~報告書作成・補強提案(補強設計・補強工事費見積)~対面報告 … 1棟あたり 70,000円(消費税別途、交通費込み)

*結果的に耐震性能が足りていた場合、補強設計業務は発生しませんが、診断費用は変わりません

*診断結果および補強提案は、原則、現地(対象建築物)で対面にて報告いたします。

  

 

■対応エリア(対象建物の所在地)

福岡市、福岡市近郊(詳しくはお問い合わせください) 

 

<ペットを飼育されている方へおねがい>  

現地調査は2,3時間を要し、その間、診断士が室内外を頻繁に往来します。見慣れない風景に、ペットが緊張・興奮してしまうかもしれません。

ペットの安全のため、室内ではケージまたはサークルに入れていただきますよう、ご協力をお願い申し上げます。屋外の場合は敷地外へ逃げ出さないように(リードでつなぐなどの)ご配慮願います。


アパート・学生寮・事務所・店舗・公民館・集会所・保育所などの診断実績あり